アスペルガー ADHD 発達障害を改善していくマニュアル

NHK クローズアップ現代 アスペルガー症候群

2010年4月21日 放送のNHKクローズアップ現代では、大人のアスペルガー症候群を

診断する昭和大学付属烏山病院 には、職場でトラブルを起こし
上司や同僚に 伴われ診察に訪れる 成人のアスペルガー症候群の患者。

 

1ヶ月で100件以上の 問い合わせがあり、診察するまでに 数ヶ月待ち というのも
珍しくありません。病院では チェックリストとして、50項目に及ぶ 質問事項を
記入し チェックリストを もとに 診断結果が 知らされます。

 

落ち着きが無い子 困った子の悩み解決

 

他のことが 目に入らなくなるくらい 何かに没頭する・・
など 50の質問の答えを点数化します。

 

最近では、引きこもり、うつ病など20〜40代の若者にも
多いとされる アスペルガー症候群。

 

アスペルガー症候群は脳の機能障害で、知的障害はないため
一見すると 普通の人と 変わらないことも 多いのですが
他人の気持ちを推しはかる 他人の言葉を深読みしない(ストレート)に解釈する
暗黙のルールなどが 理解できないことも多く 小学校や 中学校で 浮いてしまったり
変わり者 の レッテルを張られます。

 

アスペルガー症候群の子供がやがて成長し、成人になったとき
就職できても 職場で「変わった人」と見られ、孤立を深めたり
社会からドロップアウトする人も 少なくありません。

 

>>>発達障害の子育ての悩みを解決<<<

 

また 一方で アスペルガー症候群は、ITなど 得意とする分野があり
健常者以上の 能力を持っている人も 多いため 周囲では
アスペルガー障害を理解し、対応を工夫すれことで 共存しながら
目覚しい活躍をすることも分かっています。

 

番組の中では、企業が、アスペルガー症候群について 十分に 勉強し
社員全員が、アスペの特徴や特性を知った上で、障害を持つ人を 会社に
受け入れ 採用した 事例を紹介しました。

大人のアスペルガー症候群 専門外来のある病院

昭和大学付属烏山病院 には、4つの専門外来が あります。
1つは発達障害(アスペルガー)外来で対象は、青年期から成人まで。
アスペルガー症候群、広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)、注意欠陥多動性障害 
(ADHD)を中心に 外来診療と対人関係のスキルを身につけて就労に向けて援助 や
デイケアを行っています。

障害者雇用とは?

障害者雇用(しょうがいしゃこよう)とは?
企業や自治体などが障害者を雇用することを意味します。
クローズアップ現代では、小学校の図書館で 働いていた女性(Aさん)と
障害者雇用で 保険会社で働く男性を 紹介しました。

 

女性(Aさん)が働いていた 小学校 図書館の仕事は、
本音と建前の使い分けがいらないため 女性にとって
居心地が 良い場所で 子供たちにも 好かれ 大人気だったらしい・・

 

しかし大人である 同僚や上司とは、本音と建前が使い分けられない女性は、
会話の流れを 止めたり 興味の無い話題には、素っ気ない態度になってしまう
友達もできず 孤立 そのまま仕事を辞めてしまったそうです。

 

一方 保険会社で 働く 男性 (Bさん)は、早稲田大学を卒業後
10年間 定職に 就くことができませんでした。
アルバイトをしても 対人関係が うまくいかず 仕事が長続きしない
自分は、何故 人との関わりが 苦手なんだろう?診察を受けたところ
アスペルガー自閉症と診断されました。

 

Bさんは、目の前のことに集中するあまり 全体の状況を
理解するのが 難しく ディスカッションするような会議では
話しの流れが つかめません。

 

電話では、電話を聞きながら メモをとることができず
記憶していた内容を 思い出しながらメモし書きだすようにしています。
他の人には、簡単な動作でも 自分にとっては、2倍も3倍も
疲れる作業だと Bさんは、話していました。

 

 

クローズアップ現代では、実際にアスペルガー症候群の人材を採用し
遠回りに フォローする 仲間意識を持たせる など 工夫している点を解説し
非常に高いレベルの仕事を こなし 能力を発揮してもらっている例が紹介されました。

 

採用された理由は、高い文章力 その才能を生かすために 会社紹介の
ブログを書く仕事をしているらしい。私の中の「のび太」
採用される前に 社内全員で アスペルガー症候群について
勉強したことが 周囲の理解 が深まったようです。

正高 信男(まさたかのぶお)教授

京都大学霊長類研究所教授 正高 信男(まさたかのぶお)教授が
クローズアップ現代で アスペについて解説しました。

 

アスペルガー症候群は、物事を ストレートにしか とれない
嫌みや 皮肉が 伝わらない
単語のみを 理解するため 回りくどい 抽象的な 言い方を
表情から 読み取ることが 苦手な人 なのです。

 

時間や スケジュールを決めたら、一つ 予定通りにいかない事に
パニックを起こす・・カーッと怒る・・
性格として 怒りっぽい というわけでは ありません。

 

誰でも 多かれ 少なかれ 多面的に アスペルガー症候群や 
多動性障害などの症状を 持っているものの 判断の基準は
社会的な不適応 を 起こす場合 アスペルガー症候群の要素があると言えます。

 

日常生活で、職場や会社では、上司との間に 軋轢がある 
人間関係が うまくいかない・・学校で 友達ができない
学校に行けない・・人とのコミュニケーションが うまくいかない など
社会的な不適応を起こすのが 判断基準になります。

 

京都大学霊長類研究所の 正高 信男 教授は、
ケータイを持ったサル―「人間らしさ」の崩壊
天才はなぜ生まれるか 天才脳は「発達障害」から生まれる の著者。

 

キレやすく執拗だった織田信長、段どり・あとかたづけができなかった葛飾北斎、
異常なまでにものを書きまくった南方熊楠、お金にだらしがなかった野口英世、
際限のない欲望に駆られ働きつづけた中内功などを 例に 書籍の中で説いています。